【日本酒の世界に酔いしれる】(42盃目)20190321春分の日の蕎麦屋さんの酒におぼろ豆腐

こんにちは(こんばんわ)。アップアンドダウンです。美味しいお酒を呑み、良い映画を観て、素晴らしい本が読めれば幸せです。酒は呑んでも呑まれるな、というのはよく言われることですが、いつも守れる訳ではありませんねえ・・・良い酒を呑み続けるため、健康管理はしっかりしたいものですね!

 

   さて、東京は成長し、進化する街(勿論、他の街もそうなってほしいものです。)。呑み屋もまた然りですね。かつて、そして今も世界で成功するにはまずは東京で成功する必要がありそうですよね(この「東京」というところに出来るだけ多くの地方都市が代入されるかが「地方創生」がどれだけ成功しているかを図る尺度でしょう。)

 蕎麦屋でつまみを食べながら飲(や)る江戸前風な呑み方は鬼平や梅安のような池波正太郎の作品内の人物になったようで好きです。神田の「藪」や「まつや」のような有名どころでなくても蕎麦屋で蕎麦を食わずに蕎麦味噌や焼き海苔で一杯というのも余裕がある時にはしたい贅沢です。

 そして、蕎麦屋のつまみというのは、質が高いことが多いのも嬉しいですね。そして、今まで呑んだことがない美味い日本酒を仕入れていると本当に嬉しいですね。今回行きました「掌庵 蕎麦 石はら」という店は、正に美味いつまみと美味い酒が揃っていそうな店です。まだ一回目なので、頼んだつまみは一種類で飲んだ酒は二種類(そして、肝心の蕎麦は食べていないw)ので、「揃っていそうな」としか言えません。

 

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 日本酒は通常のラインナップの他に、季節ごとの銘柄や限定銘柄もあります。値段はやや高めの設定です。店内は30席くらいでしょうか。それを4人くらいで回しています。本店に加えて支店数が増えつつあるような新しいタイプの蕎麦屋さんで店員さんが比較的若いのですが、多いので、余りコストは下げられません。ちょっと贅沢な蕎麦を食べて盃を重ねれば5000円くらいは行くでしょう。それでも、明るい店内、旨い料理、美味い酒があればお客さんは付くでしょう。

 

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 さて、一杯目ですが、茨城の「百歳 漆黒夜桜特別純米というのを頂きました。いつものことですが、名前に惹かれたということがあります。そして、ラベルはこの通りです。

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色は10段階評価で0.25くらいで柔らかな酒というのが第一印象です。そして、強さはありますが、それがエグ味には行きません。この酒の甘みには強さがあり、空気に馴れるとやや強みが増すところがあります。微かな香りも基調になっています。

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しかし、ラベルとの調和は如何か。「漆黒夜桜」ということで、ラベルには黒を背景にピンク色の桜花が散っています。瓶のラベルというのは「良く出来たゲーム」のようなものだと私は思っています。最初はある程度とっつきやすく、奥が深いといいなあと思いますね。それに勿論、酒の内容と合っていることが重要です。この酒、大変美味しいですし、ラベルもいいのですが、以前呑んだ「雨後の月」のようなラベルとの絶妙の協奏は無かったような気がしますね。

 

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 さて、おつまみは早く出てくるという「そぼろ豆腐」でした。塩と醤油で食べるということですね。

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この豆腐は見た目は絹ごしのようなのですが、半ば木綿越しのような硬さもあります。自家製ではないとは思いますが、きちんと吟味されている感じが好ましいです。醤油を付けて食べると、豆腐のみならず酒の味とかち合うおそれがあるので、まずは塩を振って食べるのが望ましいと思いました。今日は二杯と決めてましたのでツマミはこれだけですが、まずますの量もあるので十分でしょう。

  さあ、二杯目の滋賀「喜楽長 びわ湖の春純米酒はどうでしょうか。「琵琶湖」でなく、あえて「びわ湖」としてのは感じが多すぎてごつごつすること蔵元が恐れたのではないかと推測します。

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精米歩合65%。色は10段階で0.25であり、微かなフルーツ香がします。割と粘性が高い酒ではあります。実のところ一杯目の「百歳」と味が被ってしまった感じです。空気に触れるうちに、少しずつまろやかになっていく感じです。それでも、酒の常、ペースが下がるにつれて劣化は避けられないと思います。

 一合の酒も良き友と疾く呑むのが宜しいのでしょう。春、湖に舟を浮かべ清談する光景を夢想する感じの酒ですね。 

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  豆腐は、生姜、ネギ、茗荷に醤油をかけて頂きます。これもまた美味しいですね。酒、豆腐、醤油・・・・世界は発酵で満ちています。発酵半端ねえ。

もやしもん(12) (イブニングKC)

もやしもん(12) (イブニングKC)

 

 さて、今回はこのくらいで。このお店は絶対再訪しますね。

 ご馳走様でした。お立ち寄り頂き、ありがとうございました!